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黒崎 譲; 横山 啓一
Chemical Physics Letters, 371(5-6), p.568 - 575, 2003/04
被引用回数:31 パーセンタイル:69.48(Chemistry, Physical)UB3LYP/cc-pVDZレベルでの直接非経験的分子動力学法を用いて、Tポテンシャル面上での光分解反応,CHCHOCH+HCO、について全部で400本のトラジェクトリを計算した。その結果、反応生成物であるCHは振動,回転ともに励起しないが、HCOは振動励起しないものの回転励起することが予測された。トラジェクトリ計算の結果を平均するとHCOの回転エネルギーは1.1kcal/molとなり、これは利用可能なエネルギー、7.3kcal/molの15.1%にあたる。本計算結果は実測値と数%の誤差で一致している。
黒崎 譲; 横山 啓一
Journal of Physical Chemistry A, 106(47), p.11415 - 11421, 2002/11
被引用回数:36 パーセンタイル:73.04(Chemistry, Physical)RMP2(full)/cc-pVDZレベルでのdirect ab initioダイナミクス法を用い、S面上での光解離反応CHCHOCH+COのトラジェクトリを全部で100個計算した。相対並進エネルギー,CO内部エネルギー,CH内部エネルギーに対するエネルギー分配はそれぞれ、28,20,51%と計算された。生成物のCOは高回転励起状態に励起されるが、振動状態は励起されないことが予測され、平均の回転及び振動量子数はそれぞれ68.2,0.15と計算された。この結果は、Ghermanらの実験(J.Chem.Phys.2001, 114, 6128)と定性的に一致している。
杉本 俊一; 西井 正信
JAERI-M 84-224, 69 Pages, 1985/01
CO-H混合気体にCHを添加した系の放射線化学反応を検討した。少量のCHを添加するとHCHOなど2、3の生成物を除くほとんどの生成物の収量が増加した。特に、1mol%のCHを添加した場合には、TrioxaneとTetraoxaneの収量が著しく増加した。多量のCHを添加するとC以上のアルデヒドやカルボン酸の収量が増加した。照射温度を200Kから473Kまで変化させた実験から、これらのカルボン酸やアルデンヒドの収量は323K付近で最大になることが判った。CHを添加した場合に収量が増加する生成物の先駆者を調べるために、混合気体にカケオンスキャベンジャースはラジカルスキャベンジャーを添加する実験も行った。
杉本 俊一; 西井 正信; 杉浦 俊男
Radiation Physics and Chemistry, 24(5-6), p.567 - 580, 1984/00
容積7lのステンレス鋼製容器に充填した最高1.310PaまでのCO-H混合気体の電子線照射による生成物を研究した。室温付近の照射による主要生成物は、メタン等の炭化水素およびホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、メタノールなどの含酸素化合物であった。さらに、従来CO-H混合気体の照射反応では報告されていなかった、トリオキサンおよびテトラオキサンが少線量、低温照射により生成することを見出した。これらの生成物の収量と照射時間、原料気体組成、圧力、反応温度および線量率との関係を検討した。混合気体に少量のアンモニアを添加して照射すると、炭化水素の生成量は変化がなかったが、含酸素有機化合物はほとんど生成しなくなり、水および炭酸ガスのみが多量に生成した。